「サウナが流行っているけど、今さら趣味にするのは遅いかな」などと感じている人はいるのではないでしょうか。
サウナは、高温の部屋で汗をかき、水風呂や休憩室で体を冷やすシンプルな健康法です。しかし、近年、サウナは単なる健康法ではなく、ライフスタイルやカルチャーとして注目されるようになりました。実際に、サウナに関する書籍や漫画、ドラマ、イベントなどが次々と登場し、若者や女性を中心にサウナファンが増えています。
本記事では、サウナブームの火付け役となった漫画家のタナカカツキ氏が手がけるサウナエッセイ『サ道』を紹介しながら、サウナの意味と流行の理由を探っていきます。
サウナ・『サ道』とは何か
サウナならびに『サ動』、さらには流行の理由について解説します。
サウナとは
サウナとは、フィンランド発祥の健康法で、高温の部屋で汗をかき、水風呂や休憩室で体を冷やすという一連の行為です。一般的に、高温の部屋をサウナと呼ぶケースも多いです。
サウナには、主に4つの効果があります。
- 新陳代謝を促進し、老廃物を排出する
- 血行を改善し、免疫力を高める
- 筋肉や関節の痛みを和らげる
- リラックス効果や睡眠改善効果がある
サウナブームの火付け役『サ道』
サウナブームの火付け役となったのが、タナカカツキ氏が手がけるサウナエッセイ『サ道』です。『サ道』は、タナカ氏が自身のサウナ体験を描いたエッセイで、2011年に書籍化されました。その後、2015年には漫画化、2019年にはドラマ化され、サウナに関するさまざまな情報や楽しみ方が知られるきっかけになりました。
『サ道』の特徴は、サウナに対する熱い思いや知識だけでなく、ユーモアや感動もあふれるストーリーと、マンガ家ならではのカラフルなイラストです。また、『サ道』では、サウナで得られる心地よい状態を「ととのう」という言葉で表現しています。
「ととのう」とは、タナカ氏が造語した言葉で、サウナと水風呂を繰り返すことで、心身がリセットされ、すべてが整うという感覚を意味します。「ととのう」は、サウナファンの間で共感を呼び、流行語にもなりました。
サウナが流行る理由
『サ道』がきっかけとなって、サウナが流行するようになりました。理由はさまざまですが、主に次の3つが挙げられます。
- クローズドカルチャーとしての魅力
- 健康志向としての魅力
- リラックス効果としての魅力
それぞれについて解説します。
クローズドカルチャーとしての魅力
サウナは、クローズドカルチャーとしての魅力があります。クローズドカルチャーとは、ある程度同じ趣味や価値観を持った人たちが集まる、少数派の文化のことです。
サウナは、クローズドカルチャーのひとつとして、若者や女性にも人気です。
サウナでは、携帯電話やSNSなどのデジタル機器を持ち込むことができないため、日常の雑音から離れて、自分自身やサウナ仲間と向き合えます。
また、サウナの温度や湿度、水風呂の温度や時間など、さまざまな要素に特徴があります。
サウナの細かい違いを楽しめると、奥深さや面白さを感じられるでしょう。
健康志向としての魅力
サウナは、健康志向としての魅力もあります。サウナには、新陳代謝を促進し、血行を改善し、筋肉や関節の痛みを和らげるなどの効果が謳われています。運動や食事などの生活習慣と併せて、健康にも美容にも良いサウナを楽しむ人が多いようです。
また、サウナは、リラックス効果や睡眠改善効果もあります。サウナで汗をかくことで、ストレスホルモンのコルチゾールが減少し、リラックスホルモンのセロトニンが増加します。
結果的に、心身の緊張がほぐれ、気分が安定するでしょう。
さらに、サウナで体温が上昇し、水風呂で急激に下がると、体内時計がリセットされ、睡眠の質が向上します。サウナは、健康に気を遣う人にとって、効果的で手軽な健康法であり、魅力的に映ります。
リラックス効果としての魅力
サウナは、リラックス効果としての魅力もあります。実際に、「ととのう」という心地よい状態のことです。
サウナと水風呂の温度差により、自律神経が調整されます。サウナと水風呂で交感神経が刺激され、外気浴で副交感神経が優位になり、心身ともにリラックスできるでしょう。また、サウナ後は睡眠の質が向上することも報告されています。
まとめ
今回はサウナの意味と流行の理由について解説しました。
サウナは、フィンランド発祥の健康法で、高温の部屋で汗をかき、水風呂や休憩室で体を冷やすという一連の行為を指します。サウナエッセイ『サ道』により、一気にサウナ好きが日本に誕生しました。サウナがクローズドカルチャーであることに加えて、健康やリラックス効果が認められているため、流行していると言われています。
多岐にわたって、健康志向のある人は趣味にサウナを取り入れてみてはいかがでしょうか。
参考文献：ストレスの発散 | 東京医療保健大学
